貧血を改善するには、鉄分や葉酸、ビタミンなどを摂るのが一般的です。貧血の状態を改善するのは大切なことですが、せっかくなら貧血を改善するだけでなく、貧血になりにくい体を作りたいですよね?漢方の基本と貧血に効く食材をまとめてみました。
漢方の基本的な考え方
漢方は、東洋で生まれた医学や養生法のことで、漢方薬や日常食べる食事で病気を改善します。今日本で主流になっている西洋医学とは、診断の仕方も対応の仕方も違います。
西洋医学と漢方にはいろいろな違いがあります。大きな違いは、西洋医学が数値や画像でしっかり見えるものだけを元の状態に戻すために治療するのに対して、漢方はまだ病気とは言えない状態であっても治療して、元の状態よりも良くしようとするところです。
漢方では、陰と陽・実と虚・気血水をもとに診断をします。それぞれを簡単にまとめてみました。
・陽証・・・病気と闘う力が盛んな状態。高血圧・基礎代謝亢進・高体温・顔色の紅潮・便秘
・虚証・・・抵抗力・体力が乏しくなった状態
・血・・・血液やホルモンなどの「気」によって全身に巡らされるもの
・水・・・体液・リンパ液などの免疫に関係するもの
こうして見ると陽証や実証の方がよさそうな症状が集まっていると思いませんか?
でも、実は「中庸」というのが理想的な状態です。陰・陽または、実・虚どちらに偏っていても良くないとされていて、一番バランスの良い真ん中(中庸)に近づけようとするのが、漢方の基本です。
また、気血水のバランスも重要とされていて、どれか一つのバランスが崩れると、他のものにも影響が出ると考えられていて、やはり中庸を目指します。
貧血は漢方ではどんな状態?
漢方では、貧血と全く同じ状態はありませんが、「血虚」という状態があります。
血虚・・・血の成分や体に血を行き渡らせる力が不足・顔色が悪く冷え性で疲れやすい
また、冷えや女性ホルモンなどの乱れから起こる「気虚」や「於血」も、貧血にかかわりを持っています。
むくみや冷えを伴う場合は、「水毒」の症状も併せ持っています。
貧血にはどんな漢方食材が効く?
「血虚」「気虚」には、血を補い巡らせる食材が向いています。ここでは手に入れやすく、身近なものをご紹介しておきます。
・野菜・・・枝豆、キクラゲ、しめじ、人参、パセリ、ホウレンソウ
・果物・・・プルーン、桃
・魚介・・・ウナギ、鮭、ブリ、マグロ、サバ
・肉類・・・牛肉、豚肉、レバー
生理不順などの婦人科系の症状が出やすくなる「於血」に効くのは、体を冷やさないようにする食材です。
むくみや冷えなどの症状が出る「水毒」に効くのは、利尿効果のある食材です。ウリ科の野菜や豆類が効果的ですが、体を冷やさないように、体を温める食材と組み合わせて摂るのがおすすめです。
・豆類・・・アズキ、白インゲン豆、大豆、豆腐、おから
・体を温める食材・・・ショウガ、ニンニク
漢方食材を摂る以外にできる貧血対策
漢方食材を摂るのと一緒にしたほうがいいのは、
・軽い運動をする習慣をつける
・睡眠をしっかりとる
・足りない成分をサプリで補う
軽い運動も血液を巡らせるのに効果があります。激しい運動をしなくても、少しずつ筋肉の量を増やしていけば、血行が良くなります。
睡眠不足は、貧血にも美容にもよくありません。しっかり睡眠をとって、ストレスの少ない毎日を送ることで、貧血になりにくい体を作ることができます。
漢方食材をとっても、なかなか十分な鉄分や葉酸、ビタミン類は補えません。また、バランスを考えながら食事を作れなかったり、外食をしたりすることもありますよね?
そんな時は、簡単に栄養素をプラスしてくれるおすすめのヘム鉄サプリを試してみてください。血行が良くなったところに、鉄分や葉酸、ビタミン類を補給すれば、効果的に貧血を改善することができます。
貧血を漢方で対策まとめ
貧血体質を改善するには、毎日の生活に少し工夫をしていくことが必要です。正直「こんなにいっぱいできない。」と思った人もいると思います。
いきなり生活を変えるのは大変ですし、無理をしてストレスをためてしまうと、貧血の改善にも逆効果です。
特に食生活を変えるのは、時間のかかり方がかなり変わってしまうので、少しずつ改善していくのがおすすめです。サプリメントなどを上手に利用して、徐々に貧血体質を治しましょう。
・血虚、気虚に効く食材を摂る(アーモンド・黒豆・キクラゲ・レバーなど)
・於血に効く食材を摂る(ショウガ・ニンニク・ショウガ・ターメリックなど)
・むくみがある人は水毒にいい食材を摂る(豆類・ウリ科+ショウガ・ニンニク)
・体を冷やさない
・軽い運動の習慣をつける
・足りない成分はサプリメントで補給